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さとう動物病院

  • 所在地 愛知県一宮市
  • 竣工 2004.10.18
  • 用途 動物病院
  • 敷地面積 353.47㎡
  • 延床面積 92.13㎡
  • 構造 木造 平屋

VOICE

お客様の声

建物の外観や一風かわった内装というものには捕らわれず、限られたスペース内で診察、検査、必要に応じた処置といったものを、いかに効率よく人と動物が移動できるかをコンセプトに設計者と作り上げた当院は非常にシンプルな造りだとあらためて思う。

具体的には建物の中央の第二診察室を中心に受付、待合、第一診察室、検査、手術室、入院室、倉庫といった全ての部屋へ扉一枚を開けることで行くことができる。
極力無駄な動線を省く事で、患者とその家族に出来るだけ接し、信頼のもとに治療を進めていきたいと考えている私の診療スタイルを可能にしてくれている。

この他にも限られたスペースながら、工夫した個所というと、それは当院を訪れた時最初に触れる場所は待合室である。天井を吹き抜けにすることで、不安や緊張を抱えて来院する飼主様が一瞬でも上を見上げて、ほっと一息つける空間を可能にしてくれている。次に待合室を通らず診察、処置を受けられるように第一診察室に外の出入口を設けた。これは感染症、交通事故で悲惨な状態、強い抵抗性を示すなど、診療対象は動物であってもそこには人がいて、プライバシーも必要と考えられるさまざまな状況で非常に役立ってくれている。

開業後まだ約2年半、獣医師である自分はもちろん、支えてくれるスタッフとともに成長していくであろう当院建物に大いに期待して、簡単ですが私のコメントとさせていただきます。
最後に設計監理をしていただいたTAC設計室および、施工業者の丸一工業の皆様にあらためて感謝いたします。

MESSAGE

スタッフメッセージ

さとう動物病院は愛知県一宮市木曽川町のダイヤモンドシティーキリオの西にあります。 院長が自分の生まれ育った土地で開業したいという思いから土地を探し始めました。
しかし郊外では市街化調整区域ばかりが多くて動物病院の開業できる用途地域の土地自体がなかなか見つかりませんでした。
最終的に決定した土地は東側一面に水田が広がり、建物前面の道路は交通量が多くありませんでしたが、水田の先200mほど東を幹線道路が南北に走り、その向こうにはダイヤモンドシティという巨大なショッピングセンターが建設中で動物病院の場所を説明するにはとても都合がよい立地でした。

さとう動物病院は居宅がない病院専用建物なので、不要な部分を極力省き、合理的な設計と、将来のための病院増築がしやすい設計にしておく必要がありました。そのため病院プランは現在必要な建物の設計とあわせて、将来必要になる増築後建物の最終的に目標とする病院の平面計画も同時に進めました。
南側に増築した際、無駄なコストが掛からないよう、電気、給排水、空調設備設計も増築後を考慮した設計をしています。
建物西側にはマンションが隣接するため、騒音対策と臭気対策を行っています。
院長の要望で待合室は吹き抜けのある明るい部屋にして、夜間も天井の高さでゆとりを感じさせる照明計画を行っています。

処置室の中は、処置室に面してレントゲン室と手術室があり、手術室は入口が自動ドア、床は塩素に強い仕上げになっています。
処置室は第2診察室と連続していますが、間に処置棚を配置することで相互に見えないように区画してあります。第1診察室は暗室兼用で、外からの出入口を設けて伝染病の動物が外部から出入りできるようになっています。
動物病院の設計では必ず1室は部屋の消毒が出来るようにしておき、猫や、暗室を必要とする眼科診療が出来る閉鎖タイプの診察室が必要です。
繁忙期には処置室が第3診察室として機能するため、クライアントを長く待たせずに診療が出来ることが特徴となっています。

建物の外壁は明るい色で昼間の建物認知度を上げ、夜間は照明を当てると動物写真の入った看板が光り遠くから見やすい(最近高速道路の案内看板に使われている)看板を採用しています。入口脇には夏の強い日差しを避けながら建物前の風景が眺められるように屋根のある外待合が設けてあります。

さとう動物病院の施工業者は施主が最もお値打ちに高品質の建物を手に入れるため、建設業者4社の競争入札で選定して建築しています。
建築費/13,390,000円
設備費/9,700,000円
外構費/2,070,000円
家具費/840,0000円
総計費/26,100,000円